結婚式スーツ、値段の違いはこれ
結婚式に着ていくスーツとして代表的なのがフォーマルスーツ(礼服)です。フォーマルスーツ(礼服)は量販店、専門店、百貨店によって値段が異なります。また同じショップでも数種類のフォーマルスーツを展開していることもあります。価格は一万円以下から数万円、数十万円するものまで様々です。
そもそもフォーマルスーツのフォーマルとは「公式である」「格式のある」という意味です。よってフォーマルスーツとは「格式のある、公式な場で着用する服装」ということがいえます。フォーマルスーツは流行に左右されず、変わらないものです。
また基本的にオールシーズン(通年)着用可能なため、一年を通じて値段が大きく変わらないことが多いです(夏用のサマーフォーマルスーツもありますが、基本的には年間通して着用できる、オールシーズン仕様のものが多く見られます)。
では、値段によって何が違うのか? 高いスーツ=良いスーツなのか? いざ購入が必要になった場合に、何を目安に購入したら良いのか?
ここではフォーマルスーツ(礼服)を例に挙げて、素材・仕立て・仕様・付属からの値段の違いをご説明させて頂きます。
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素材の違い
値段の違いは、素材の違いが大部分をしめます。スーツを組成する素材として最も多いのが、ウール(羊毛)、ポリエステルです。一般的にウール混率が高いほど値段は高く、ポリエステル混率が高くなる程、値段は安くなる傾向があります。天然繊維の方が値段が高くなります。
ウール 100%(ウール高混率)
ウールは動物性繊維で、弾力があり体に馴染みやすいのが特徴です。したがって、着用した際の着心地が良くなります。
また、上質なウールほど白度が高いため、色がキレイにムラなく染まるという利点もあります。フォーマルスーツのように、黒色に染めたい場合も均一に、キレイに染まります。ウールは本来、水をはじく性質を持っていますが、特殊な加工を施す事で、黒い染料をより多く、深く染める事が出来ます。
特に黒は素材の良し悪しで染色に差が出ると言われています。上質なウールの混率が高いほど、色が黒くなる傾向があります。礼服においては、黒色が濃いほど高級であるとされ、礼服を選ぶ際のポイントとされています。
黒色が濃くないとフォーマルシーンで着用できないかというと、そんなことはありません。しかしお葬式などの不祝儀の場においてはご年配の方を中心に、濃い黒色の礼服を着用する方が多いため、気にされる方は、濃い黒色の礼服をおすすめします。
~豆知識~
高品質(素材)な生地のスーツほどデリケート
上質な素材で仕立てられたスーツは、手触り、着心地、風合いなどに優れ、高級感があります。ただし良い素材=デリケートな素材であるということを、認識しておくことが大切です。
特に虫食いには注意が必要です。虫に一番食べられやすい繊維は、羊の毛であるウールだといわれております。また皮脂や汗などの汚れの付着も、虫に食べられる原因となります。高品質な生地のスーツほど、着用後はきちんとクリーニングに出し、直射日光が当たらず通気性のよいところで保管しましょう。
ウール50% ポリエステル50%
ポリエステルは非常に優れた化学繊維で、シワになりづらく、またストレッチ、吸汗速乾など、機能的な加工をしやすいのが特徴です。最近では、その機能性と取り扱いのしやすさから、ビジネススーツの素材として改めて注目されています。
しかしながら、染色がしにくいという欠点もあります。また、光の反射により白っぽく見えたり、チラつきがでてしまうケースもあります。したがって、より深い黒に染めることが求められる礼服においては、あまり適した素材とはいえません。
こちらの画像にある2着のスーツは、共に無地の黒色のスーツですが、ビジネス用に仕立てられた黒と、礼服として仕立てられた黒では、色の濃さに違いがみられます。左がビジネス用の黒色のスーツ、右が礼服用の黒色のスーツです。
素材の混率による色の違いもありますが、同じウール高混率の黒のスーツであっても、ビジネス用にかフォーマル用(礼服)かで黒の深さ(濃さ)に大きな違いが生まれます。
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仕立て・仕様・付属の違い
素材の他に、仕立て・仕様・付属によっても値段が違ってきます。
仕立て(生地、縫製)
最近はコストの点からなかなか見かけない日本の国産生地、国内縫製です。国内で仕立てられたフォーマルスーツ(礼服)は最高級品と言えます。
一般的に、国産生地はしっかりと織り上げられた生地なので仕立て映えがします。また国内縫製は、丁寧に縫製されている為、着用感が良くなります。そして、より長く着れて、型崩れしにくいという利点があります。
しかし海外縫製でも、以前に比べて技術力が高くなっているので心配はいりません。実際ほとんどのスーツが海外縫製です。どこで仕立てられたかよりも、実際に目で見て、着用して、良し悪しを判断しましょう。
仕様・付属
より長く、キレイに着る為に必要な部分です。
ボタン
本水牛ボタンや貝ボタンなど、一つ一つ模様が異なる天然素材のボタンを使用していれば、当然値段は高くなります。ボタンは意外に人の目にとまるものです。冠婚葬祭用の一着として、長くお召しになるようであれば、ボタンにもこだわってみてはいかがでしょうか。
袖裏の素材
袖裏(袖の内側に付いている裏地)にキュプラを使用している場合、ポリエステル裏地の製品より値段は高くなります。
キュプラは植物を原料としているので、袖通りの滑りが良くなることや、蒸れにくいといった特徴があり、着心地が良くなります。また静電気が起きにくくホコリが付きにくいなどの利点もあります。
アジャスター
ウエストサイズの調節ができるスラックスについている付属の一つです。一般的には±6㎝ぐらい調節できるのものが多く、体型の変動に対応することができます。礼服は長く着用するものなので、体型の変動に合わせて、ウエストの調整ができると非常に便利です。
仕立て・仕様・付属は、中々目に見えない部分であったり、細かい部分ではありますが、こういった随所の物作りのこだわりが、値段に比例していきます。値段は高くなりますが、長く着用できることにも繋がりますので、礼服購入時の参考にしてみてください。
まとめ
フォーマルスーツ(礼服)の値段の違いお分かり頂けましたでしょうか?
フォーマルスーツ(礼服)の値段の違いは、使用している生地のグレードの違い。
より良い生地は、より黒いフォーマルスーツ(礼服)に仕上がる。
フォーマルスーツ(礼服)の値段の違いは、使用している付属のグレードの違い。
より良い仕立て・仕様・付属は、着用年数が長くなり、着心地が良くなる。
より黒いフォーマルスーツ(礼服)を選んでおけば、結婚式だけではなく、お葬式にも使えます。
冠婚葬祭全てに使えるため、汎用性が高いといえます。
※「スーツのデザインによる値段の違いはありますか?」と質問を受けることがありますが、ジャケットのシングル・ダブルでのデザインの違いや、パンツのノータック・ワンタック・ツータックなどのデザインの違いによる、値段の違いはありません。お好みによって選んで頂いて大丈夫です。
一般的にフォーマルスーツ(礼服)は買い替え頻度がとても少ない事から、少なくとも10年は使う事を想定して選ぶと良いとされています。
価格の安いスーツ=悪いスーツということではありませんが、商品(スーツ)の良し悪しは、値段に左右される事があります。
その時の値段だけで判断するのではなく、初期投資は大きくても、買い替え頻度の少なくなる、価格の高い方を購入した時のほうが、トータル的にはコストを抑えることに繋がる場合もありますので、先々のことを考えた上で、購入の判断をすることが大切です。
結婚式のスーツ選びで迷ったら、1人で悩まず、お店の販売員に相談しましょう。仕事で日常的に着用するスーツを選ぶ時と比べて、結婚式のスーツ選びは、「出席する立場」「結婚式の会場(格式)」「時間帯」「ドレスコードの有無」など、配慮しなければならない事が多くあります。服装、着こなしのルール・マナーを守った上で、おしゃれを楽しみましょう。
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