スーツのボタンはどう留める?
結婚式に限らず、ビジネスシーンにおいても「ボタンの留め方」は重要な着こなしのマナーといえます。
ボタンの留め方ぐらい……と思われるかもしれませんが、どんなにおしゃれに着こなしていても、ボタンの留め方一つで台無しになります! 意外と奥が深いボタンのマナーについてぜひご覧ください。
※SUIT LIBRARYでは結婚式の服装に関する様々なコンテンツ(記事)をご用意しております。
合わせてご覧ください。
- 基本的には一番下は開けるのがルール!
- シングルスーツ2つボタン
- シングルスーツ3つボタン
- ダブルスーツ
- ベスト着用時
- 座った時
- まとめ
1.基本的に一番下は開けるのがルール!
フォーマルシーンである結婚式、ビジネスシーンに関係無く、スーツのフロントボタンの一番下は開けましょう!
なぜ、開ける必要があるのか? スーツにおける、ジャケットの一番下のボタンは飾りだからです。
スーツはもともと礼装である、フロックコート、そしてモーニングコートからきています。その時のボタンは装飾のために存在し、すべて飾りでした。
丈が短くなり、今のスーツのジャケットの形になり、ビジネスマナーの変化から上のボタンだけ止めるように変化しました。留めない一番下のボタンがいまだについているかというと、過去の名残からです。
スーツの構造上、一番下のボタンは留めることを目的としてつくっていないため、ボタンを留めてしまうとシワや型崩れの原因となります。結婚式の時だけでなく、ビジネスシーンでのスーツ着用時も、一番下のボタンは留めないのが正しい着方になります。
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2.シングルスーツ2つボタン
スーツやジャケットと聞いて一番イメージされるデザインはシングルの2つボタンではないでしょうか?
2つボタンのスーツは第1ボタンを留めての着用がマナーとなっています。動いている時や座っている時は外しても構いません(座っている時は型崩れ防止のため外すほうが好ましいです)。
一番下のボタンは飾りとしてあるだけなので、留める必要はありません。結婚式のようなフォーマルな場においても留める必要はありません。
第1ボタンはきちんと留めましょう。着こなしマナーとしてはもちろん、留めることにより、Vゾーン(胸元)のコーディネートにきちんと感が生まれます。
ストライプ、チェックなどの柄物のスーツを着用する時には特に重要なポイントです。柄の強さによっても変わりますが、ストライプやチェックなどの柄物は、ビジネス的に見えたり、カジュアルに見えたりしがちです。ボタンを留めてきちんと感を演出しましょう。
※結婚式で柄物のスーツを着用する場合は、ドレスコード・出席する立場・式場に注意をしましょう。
シャドーストライプやピンストライプなどの、控えめな柄をおすすめします。
3.シングルスーツ3つボタン
3つボタンのスーツ、ジャケットは取扱店舗も減り、あまり見かけなくなりました。2000年頃は3つボタンが主流でしたので、面白いものです。よくファッションは繰り返すといわれますので、数年後また3つボタンのスーツが流行るかもしれませんね。
こちらでは、3つボタンのシングルスーツのボタンの留め方をご案内いたします。
3つボタンスーツは大きく分けてデザインが2種類あります。
・段返り3つボタン
・通常の3つボタン
見分け方は、ラペルのロールでボタンが隠れているものと、隠れていないもので判断してください。
ボタンが隠れるものが段返り3つボタン。ボタンが隠れないものが通常の3つボタンです。
・段返り3つボタンのスーツの場合
段返り3つボタンのスーツは真ん中だけ留めます。段返り3つボタンの場合、一番上のボタンも一番下のボタン同様に飾りとしてついているので、留めずに着用しましょう。
・通常の3つボタンのスーツの場合
こちらは一番上と真ん中のボタンを留めて着用します。一番下のボタンは段返り3つボタンと同様に留めません。
3つボタンのスーツは、2つボタンのスーツよりきちんとした印象を持つ方が多いですが、両者に格式の高さに違いはありません。3つボタンだと、クラシックで大人な雰囲気を演出できます。
カジュアルな結婚式や二次会では、グレナカートチェックやハウンドトゥース(千鳥格子)などの英国調の柄を選ぶのもおすすめです。3つボタンのスーツとの相性がよい柄です。
ワイシャツやポケットチーフは、白のシンプルなアイテムを選び、ネクタイはシルバー系のソリッド(無地)がおすすめです。
スーツの柄を活かすために他のコーディネートアイテムは無地にしましょう。柄物がダメというわけではありませんが、柄と柄がぶつかり合いしつこい印象になる恐れがあり、ビジネス的な印象になりやすいためです。
着用している方の少なくなってきた3つボタンスーツ。誤った着こなしをしてしまうと、他のデザイン以上に野暮ったい印象になってしまいます。着こなしのポイントをおさえて、おしゃれを楽しみましょう。
4.ダブルスーツ
ダブルスーツ。正式にはダブルブレステッドといいます。
ダブルスーツというと、ゆったりとしていて、年配の人が着るスーツというイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。最近では、スタイリッシュな細身なシルエットのダブルスーツも出てきており、人気が上がってきております。
ダブルスーツは複数の種類がありますが、一般的なのは
「4つボタン1つ掛け」
「4つボタン2つ掛け」
「6つボタン2つ掛け」
の3つのデザインです。
今回はその中でも人気の高い「6つボタン2つ掛け」を例にあげてボタンの留め方をご案内します。
ダブルにおいては基本的に一番下のボタンも留めて着用します。飾りであるシングルでの一番下のボタンと違い、ダブルの一番下のボタンは留められるようにデザインされています。
窮屈な印象をさけるため、一番下のボタンを外して着用する方もいますが、基本的には立っている時も座っている時も留めて着用するのが正しい着方です。
結婚式において、若い方がダブルのスーツを着用する場合は注意が必要です。若い方からすると「ダブルスーツ=おしゃれ」と感じるかもしれませんが、年配の方からするとダブルスーツのもつ重厚感などから、若い人がダブルのスーツを着用していることに、違和感を覚えることもあります。シングルのスーツを着用する時以上に、気を配りましょう。
5.ベスト(ジレ)の着用時
ベストの着用時は、着席時、立席時どちらの場合でもスーツのフロントボタンはすべて留めないのが正しい着用の仕方です。
中に着用しているベストのボタンは、一番下以外は留めましょう。留めて着用されている方が大変多いので、覚えておきましょう。
〜豆知識〜
スーツの発祥はベスト付きのスリーピースからはじまったといわれております。
そのことからベスト付きのスーツを着用することは、本来のスーツの正しい着方であるといえます。
ストライプやチェックの柄のスーツでも、ベストを着るだけで、簡単にきちんと感のある着こなし、誠実な雰囲気を演出できるためおすすめです。
6.座った時
着席時には「スーツ(ジャケット)のフロントボタンは全て開ける」と覚えておきましょう。
食事の席などで、留めたままだと窮屈に見えたり、せっかくのスタイリッシュな着こなしが台無しです。また型崩れの原因になります。
これが着こなしのルールです。
7.まとめ
スーツ(ジャケット)のフロントボタンの留め方ルール!
◎シングルのスーツ着用時は、ジャケットの一番下のボタンは留めない
◎ダブルのスーツ着用時は、ジャケットのボタンは全て留める
◎ベスト着用時は、ジャケットのボタンは留めない
◎座っている時はジャケットのボタンは留めない(ダブルスーツは留める)
これだけ覚えておけば、大丈夫です!
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