ビジネスシーンや特別なイベントなど、さまざまなシーンで第一印象を左右するスーツ。本記事では、失敗しないスーツの選び方について徹底解説します。
ジャケットのサイズ選びのコツはもちろんのこと、カラーや生地選び方、シャツやネクタイとの合わせ方など、トータルコーディネイトについてもわかりやすくお伝えします。せっかくスーツを新調するなら、自分にぴったりな一着をセレクトしたいところ。本記事を参考に、お気に入りの一着を見つけてみてください。
スーツ選びで第一印象が変わる!
ビジネスシーンや特別な日のイベントなど、新しい相手と関わる際はスーツ選びが第一印象を決めるといっても過言ではありません。サイジングはもちろんのこと、職業や役職、年齢のほか、その方の振る舞いや精神的な性格などによってもベストな一着は変わってきます。
自分にぴったりなスーツを身に付けることで、周囲に対して誠実な印象を与えられるほか、自分も自信をもって仕事に臨めるプラス要素にもつながります。
スーツ選びの基本!まずはサイズを合わせよう
スーツ選びにおいて何よりも重要なのがサイジングです。小さすぎると窮屈に、大きすぎるとパッとしない印象を与えてしまうため、最初の一着はしっかりと採寸してご自身の身体に合ったサイズのものを仕立ててもらいましょう。
ここでは、ジャケット、パンツ、シャツのパーツごとに、サイズ選びで押さえておきたいポイントをご紹介します。
ジャケットは「肩幅」と「着丈」をチェック
ジャケット選びは「肩幅」と「着丈」がポイントになります。ジャケットの肩(部分を肩と袖が縫い合わさっている部分)は、指でつまめる程度の少しの余裕があるのが理想です。
着丈(襟の付け根部分から裾の一番下までの長さ)は、ヒップラインがちょうど隠れるくらいが適正サイズ。最近のトレンドではカジュアルシーンで短い着丈が好まれることもありますが、ビジネスの場合はマナー違反であると見なされる場合もあるため注意しましょう。大切な商談などでは避けるのが無難です。
パンツ選びはシルエットを意識する
パンツ選びでは、たるみのない清潔感あるシルエットを心がけましょう。野暮ったい雰囲気にならないように注意するのがポイントです。
足元までスッキリとしたシルエットに整えることで、脚長効果にも。長期的に着用する予定であれば、流行に寄りすぎず自分に合ったシルエットを選ぶことで、トレンドに左右されずに愛用できます。
シャツは「首周り」と「裄丈」を知っておく
シャツは「首周り」と「裄丈」のサイズを知っておくことで、採寸が難しい場面でも適切な一枚を選べるようになります。
首周り、裄丈ともに、実寸に2cm程度プラスしたサイズが理想であるとされています。しかし実際には個人差があるので、気に入ったシャツがあればこの2点が何cmになっているのかチェックして覚えておきましょう。
市販のワイシャツでは、以下のように作られているのが一般的です。
サイズ | 首周り | 裄丈 |
S | 37cm | 80cm |
M | 39cm | 82cm |
L | 41cm | 84cm |
LL | 43cm | 86cm |
3L | 45cm | 88cm |
※メーカーにより、サイズは異なります。
※海外メーカーのものは表記が異なります。
なお、スーツセレクトでは、より一人ひとりのお客様に合ったシャツを提供するために、シャツのスタイル別にサイズをより細かく設定しています。詳しくはスーツセレクトのサイズ表をご覧ください。
トータルでのバランスを調和させる
上記でご紹介したポイントのほかに、スーツ全体でのトータルバランスも重要です。スーツの種類は様々ですが、最終的にはトータルのバランスで印象が決まることを意識しましょう。ジャケット、パンツ、シャツ単体のサイズだけでなく、全身のシルエットに違和感がないかもチェックしておくことをおすすめします。
フィッティングの際は、できるだけ手持ちのシャツや靴と合わせて着用するのもポイントの一つです。
基本がわかれば意外と迷わない!スーツの色選びのポイント
スーツ選びの中で、色選びにお悩みの方も多いのではないでしょうか。
コツとしては、自分が似合うカラーと、着用シーンごとのマナーの基礎をそれぞれ押さえておくことです。これにより選択肢が狭まるので、グッと選びやすくなります。
基本的にはダークカラーが扱いやすいですが、カジュアルな場では明るめのカラーを取り入れて爽やかに着こなしてみても。最近では男性向けのパーソナルカラー診断もあるので、「自分の似合う色がわからない」という場合は活用してみるのも良さそうです。
まずは着用シーンごとのマナーをチェック
スーツの色は、着用するシーンによって適正カラーやマナーが異なります。ビジネス、ハレの日、冠婚葬祭など、それぞれのシーンに合った色選び方のポイントを押さえてしましょう。
ビジネスシーン
ビジネスシーンでは、ダーク系のクラシックなカラーを選べばまず間違いありません。ネイビーやダークグレーなど、シャープで落ち着いたカラーから揃えていきましょう。
ちなみに、海外ではブラックスーツは喪服のイメージが強く、ビジネスシーンで着用されることはほぼありません。日本ではブラックスーツでもさほど違和感がありませんが、基本に忠実なスタイルで着こなしたい場合は避けておくと無難です。
ハレの日・結婚式など
ハレの日や結婚式などのお祝い事ではブラックスーツ(礼服)を着用し、ネクタイやシャツは白や明るいトーンのものが基本。
結婚式では、新郎新婦以外は白・グレー・ピンクなどの明るいカラーは基本的にNGです。ただし、事前に服装指定がある場合は、そちらのルールに従いましょう。
なお、結婚式のスーツの着こなしや服装マナーは「【保存版】結婚式のスーツ・男性の服装マナー!おしゃれな着こなしや選び方をプロが解説」の記事でまとめています。ぜひチェックしてください。
就活・面接などリクルート
日本の就活では、無地のブラックスーツがスタンダードになっています。先にご紹介した通り、ビジネスシーンではあまり着用する機会のないブラックですが、昨今の就活では黒色を選ぶ学生が多く、企業側ももっともスタンダードな印象を持っているカラーであるといえます。
スーツ選びが採用結果に直結するわけではないものの、調和性を重視して浮いたカラーは選ばない方が無難でしょう。迷った場合は、黒を選べば間違いありません。
ただ、実はブラックスーツは冠婚葬祭のイメージが強く、元々のスタンダードはネイビーでした。それが黒に変化してきたという経緯があります。詳しくは「リクルートスーツって何色が正解?」の記事で紹介しています。
また、就活の中でも転職活動の場合や、ファッションセンスが求められるような業界ではこの限りではありません。濃紺の無地や、ダーク系の別のカラーを選ぶのも良いでしょう。
初心者はダークカラーから揃えよう
スーツの色に迷ったら、初めはダーク系のカラーから揃えていくのがおすすめ。特にネイビーやダークグレーはシーンを問わず着回しが効き、失敗が少ないカラーです。
ここでは、ダークカラーの着こなしやコーデのポイントをご紹介します。
ネイビー
落ち着いた色味のダークネイビーは、堅実で真面目な印象を与えてくれます。
ビジネスシーンや就活など幅広いシーンでの着回しがきき、ネイビーの中でも、明るめのネイビーは、躍動感があり若々しさを感じさせてくれます。
グレー
グレーはダーク系の中でも都会的でスタイリッシュな雰囲気のあるカラーです。比較的どの様な色味とも相性がよく、グレーの中でも黒の色味に近い「チャコールグレー」はビジネスシーンでも着用できるすぐれもの。品を出しつつ、おしゃれな着こなしをしたい方にぴったりです。
明るい「ライトグレー」や、中間色の「ミディアムグレー」であれば、柔らかな印象を与えることができるでしょう。
ブラック
冠婚葬祭やフォーマルな場で着用するブラックスーツ(礼服)は、一着は持っておきたいスーツです。ただ、場面によっては喪服の印象が強く出過ぎてしまうこともあるので、TPOを踏まえて着用すべき点には気をつけましょう。
ブラックスーツを着用する際は、全身のコーデをモノトーンやシルバーの色味でまとめると全体のバランスが引き締まります。
こなれてきたら、個性派カラーも取り入れよう
一通りダークカラーを揃えたあとは、個性派カラーも取り入れることでおしゃれの幅が広がります。同じ系統のカラーでも、トーンや青味・黄味などのバリエーションがあるので、実際に着用してみて魅力的に着こなせそうなカラーを選びましょう。
ブラウン
先ほどあげたダーク系の3色に比べ、暖かみが感じられるカラーとなっています。ややカジュアル寄りのシーンにおすすめで、肩の力が抜けてリラックスした雰囲気を演出できます。
濃いブラウンは秋冬のイメージもありますが、素材を選べば春夏での着用も可能です。
ベージュ
ブラウンと同様に暖かみを感じさせる色で、よりカジュアルな印象が強いカラーとなっています。黒いタートルニットなどを中に挟み、色の強弱をつけカジュアルダウンさせたり、Tシャツの上から羽織ったりとさまざまな着こなしができます。
ダークグリーン(カーキ)
個性的な色味でもあるダークグリーンは、重厚で洒落た雰囲気を醸し出すことができます。周りと一歩違う印象を与える上級者向きのカラーで、ボタンやシャツ、ネクタイの色、柄にまで気を配れる方におすすめです。
スーツ生地の柄の選び方は無地・ストライプ・チェックがベース
個性派カラーに勇気が出ないという方であっても、生地の柄を工夫することでおしゃれの幅を広げられます。ビジネスシーンでは、一般的に無地やストライプ、チェックなどがベーシックな柄として選ばれています。
無地
シンプルでありながら、洗練された印象を与えてくれる無地のスーツ。ビジネスシーンやフォーマルな場面で柄に迷ったら、無地を選べば間違いありません。柄物のネクタイやシャツとも合わせやすく、スタンダードに着こなしたい方におすすめです。
ストライプ
ストライプ柄は、控えめなものを選べばカジュアル寄りのビジネスシーンに着用できます。クラシックでありながら無地ほど殺風景にならないので、程よくアクセントを加えたいときにうってつけ。
細かいストライプを選べばフォーマルに、太いストライプを選ぶとカジュアルな雰囲気になります。
シャドーストライプ
シャドーストライプとは、遠目からだと無地のようにも見える、微細なストライプが縫い込まれた生地の柄です。間近で見ると控えめなストライプが上品に浮かび上がり、ビジネスシーンでも着用しやすい柄の一つです。
無地では物足りないものの、落ち着いたイメージを保ちたい方におすすめです。
グレンチェック
グレンチェックとは、千鳥格子などの細かい格子を組み込んだチェック柄のこと。派手な印象を持たれやすいチェックの中でも控えめなので、カジュアルからビジネスシーンまで幅広く着用できます。
英国の伝統的な柄でありながら、品よく洗練された印象を演出してくれます。
シャドウチェック
シャドウチェックは、シャドーストライプと同様に一見無地に見えるチェック柄のことです。柄がありながら主張が強くないので、ほどよく柄物を取り入れたいときにぴったりです。
ウィンドウぺン
ウィンドウぺンは直訳すると「窓ガラス」の意味で、窓枠のような格子が並んだチェック柄のことをいいます。チェックの大きさは様々で、スーツにも用いられることが少なくありません。
先にご紹介した柄物と比べるとやや目立つので、カジュアル寄りのシーンでの着用がおすすめ。格子がはっきりとしているので、カラーバリエーションによっても雰囲気が変わりやすいチェック柄です。
スーツに合わせるシャツやネクタイ選びはVゾーンを意識しよう
シャツやネクタイ部分の組み合わせのことを「Vゾーン」といいます。全身で見るとシャツやネクタイが占める面積の割合は小さいものの、首周りはもっとも顔に近く目につきやすいポイント。Vゾーンを意識することで、全身のバランスに調和を持たせましょう。
シャツは清潔感を重視しつつジャケットに合う色柄を
シャツは清潔感を保ちつつ、ジャケットとの相性も考慮しましょう。ビジネススタイルでは、白や淡いブルーのシャツが使いやすくておすすめです。
色:白やブルーがおすすめ
シャツの色は、迷ったら白か淡いブルーを選べば間違いありません。様々なカラーのジャケットと相性が良く、調和の取れた色味でまとまります。
少し遊び心を取り入れたい場合は、ピンクやグレー系のカラーなどを取り入れてみるのも良いでしょう。色が濃くなると重みが増すので、淡めの色に抑えると扱いやすいです。
柄:無地またはストライプがおすすめ
柄についても、無地または細めのストライプがスタンダードとなっています。柄物を選ぶ場合は、カラーは冒険しない方がバランスが取りやすいです。ジャケットの柄との調和も考えながら選ぶと良いでしょう
ネクタイでスーツスタイルにメリハリを
男性のスーツスタイルでは、ネクタイはファッションにメリハリをつけられる数少ないアイテムの一つ。色や柄選びはもちろんのこと、結び方によっても印象を変えられます。
色:ダークカラーが揃ったら差し色も1・2色
ネクタイもまずはダークカラーでバリエーションを持たせるのがおすすめです。一通りダークカラーが揃ったら、差し色として手持ちのジャケットに合った明るめカラーを取り入れるのも良いでしょう。
スーツがダークトーンの場合、ネクタイをアクセントにすることで引き締まった印象に。季節やシーンに合わせて、明るい色や柄を使ってみると都会的なスタイルにまとまります。
柄:目立たないものが使いやすい
ネクタイの柄も、迷ったら控えめなものを選ぶと外しません。ビジネスシーンで扱いやすい柄は以下の通り。ネクタイ単体で気に入ったものを選ぶというよりは、手持ちのスーツとの相性を見て選ぶのがポイントです。
・無地
・ストライプ
・ドット
・小紋
結び方でも印象が変わる
スタンダードな結び方「プレーンノット」を押さえておくだけでも問題ありませんが、締め具合やノットの形、結び方によって印象を変えることも可能です。
特にプライベートなシーンでアレンジを効かせたい場合は、華やかさをプラスしてくれる「トリニティノット」や「クロスノット」などもおすすめ。
【年齢別】スーツの選び方のポイント
ここからは、年齢別のスーツ選びのポイントをご紹介します。特にビジネスシーンにおいては、年齢や役職に応じて徐々にスーツのグレードをアップさせるのが基本です。
年相応のスーツを適切に着こなすことで、ビジネスパーソンとしてしっかりとした印象やポジティブなイメージを抱いてもらいましょう。
10代〜20代前半:自分にあった1着を選ぶ
「卒業式」「就職」などなど、多くの方がこの時期に初めてスーツを着用するという方も多いのではないでしょうか。
まずはどのようなシーンでも使いやすい、汎用性の高い一着を選ぶと良いでしょう。スーツはしっかりとサイジングがあったもの、カラーはブラックの他にネイビーや暗めのグレーなどがおすすめです。
20代後半:バリエーションを増やそう
10代の頃に買った無地のものに加えて、仕事でもスーツを着用する機会が増える20代後半。勝負の一着を着続けるのもいいですが、その分消耗も早くなってしまいます。
着用頻度が増える場合は、柄やカラーにバリエーションを持たせつつ、着回しできるようにお気に入りを数着揃えておくと良いでしょう。ストライプを取り入れる際は、細めのものをえらぶことで洗練され、上品な印象を与えてくれるのでおすすめです。
30代:さまざまな柄で遊ぼう
ベーシックなものはすでに取り揃えてきた30代では、チェック柄や季節感あふれるリネン、ツイードなどで遊び心を取り入れてみるのも一つです。色や素材にこだわりつつ、自分ならではのスタイルを模索してみてはどうでしょうか。ダブルスーツをはじめ、シングルブレスト以外のものに挑戦してみるのも良いでしょう。
40代:成熟期に勝負の一着を
40代となると、自分よりも年下の部下をもったり、役職に就いたりする方も少なくありません。ビジネスパーソンとしての成熟期には、イージーオーダーでなどで勝負の一着を持っておいても良いでしょう。英国のエンパイア・ミルズや伊のゼニアなど、生地にこだわってオーダーするのもおすすめです。
この頃になれば、様々なスーツに袖を通してきたかと思いますし、自分の好みに仕立てましょう。おすすめは、どの様な場面でも活用できるネイビーや、知的な印象を演出してくれるグレー系のカラーです。
50代:責任に見合った、綺麗で凛としたものを
50代ともなれば、仕事でもプライベートでもそれ相応の責任がつきまとった生活を送っていることでしょう。服はその人を表すものでもあります。素材にまでこだわり、番手の細い天然繊維の物だったり、耐久性を兼ね備えた混紡素材を選んだり、シーンを考えてオーダーしてみると良さそうです。
また、20代〜30代の頃と比べるとどうしても体型に変化が見られるものです。ジャストフィットするものがなければ思い切って新調して、現在の体型に合ったものを仕立ててもらいましょう。
60代以降:スーツを楽しむ。
最近では定年が引き上げられ、60代以降の方でもスーツを着用する機会が少なくありません。60代以降で活躍できる方であれば相応の収入を得ている方が多いかと思いますので、パターンオーダーやフルオーダーでしっかりしたものを選ぶのも良さそうです。
ビジネスシーンでは、他者の信頼を勝ち取る堅実な色をチョイスし、ダークネイビーやチャコールグレーで引き締めてみてはいかがでしょうか。この年齢にもなると上の世代の反応を気にすることなく自由なコーディネートを楽しめるようになるので、逆にプライベートでは柄物や明るめのものを着用し遊んでみても良いでしょう。
スーツの選び方はスーツセレクトにご相談を
今回は、スーツの選び方について、押さえておきたいポイントに絞ってご紹介しました。スーツには様々な種類があるため、コーディネートが難しいイメージを持っている方も少なくありません。
とはいえ、基本のマナーさえ押さえて終えば、自分に合ったものをセレクトしながらおしゃれを楽しむことは可能です。
選び方に不安がある場合や、自分に似合うスーツがわからないという場合は、プロのアドバイザーに相談してみるのも一つです。
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